雁屋哲・美味しんぼのウソ「朝鮮編」

雁屋哲・美味しんぼのウソ「朝鮮編」
8月12日水晴れ ○

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「美味しんぼ」(原作 雁屋哲 画花咲アキラ 小学館)六五巻のP六五~六七には下記のように書かれている。

以下引用
<柳美里さんは、在日韓国人です。
サイン会を開こうとしたところ、主催者側が脅迫され、サイン会を中止しなければならなくなったことは、皆さん良くご存じのことと思います。
脅迫した人間は、柳美里さんが韓国人だというので、強い反感を抱いているようです。
しかし、考えてください。日本の文化を傷つけたでしょうか、
とんでもない!
その逆でしょう。
私たち日本人は、柳美里さんの作品というすばらしい宝物を、日本文化のひとつとして持つことができたのです。
本当だよね。
日本の文学がこれでまたひとつ豊かになったんだもの・・・・
柳美里さんだけじゃあありません。
文学賞を取った在日韓国人、朝鮮人は一〇人をくだりません。
韓国、朝鮮人は日本人に差別されることを恐れて、日本風の名前を使うことが多いので、うっかり見過ごしがちですが、彼らの活躍は文学にとどまらず、音楽、演劇、映画、芸能、スポーツと、それぞれに超一流の才能の人間を生み出しています。
うむ・・・言われてみれば多いね。
彼らがいなくなったら日本のテレビ画面がずいぶん寂しくなるそうだよ。
韓国人、朝鮮人が彼らの文化を背景に、日本文花を押し広げ深める活動をする。
彼らは日本文花を豊かにしてくれた。
これこそ多文化主義でしょう。
韓国風海苔巻き、キムチラーメン、そして柳美里の小説。
多文化主義の生み出した宝物です。
ところが日本人はまだ、韓国、朝鮮人を差別しています。
在日韓国人、朝鮮人は就職の際も不利になることが多い・・・・
これで私たちはボーリン・ハリソンに煽られている今のオーストラリア人を批判できるでしょうか。
・・・・・そうだよね。
日本人の韓国・朝鮮人に対する差別は恥ずかしいよ。
多文化主義の恩恵を受けながらね。>
引用終わり

 

これらはオーストラリアの有色人種に対しての差別から始まったストーリーの中に書かれていることであるが、在日朝鮮人が世界中で一番優遇されている外国人ということを隠して書いているばかりでなく、オーストラリアの有色人種差別も、日本人も在日朝鮮人を差別しているから同じだと書いているのです。

<脅迫した人間は、柳美里さんが韓国人だというので、強い反感を抱いているようです。>
というのは本当であろうか。
では同じところに書いてある
<文学賞を取った在日韓国人、朝鮮人は一〇人をくだりません。>
という他の方も朝鮮人だからといって、脅迫されているのであろうか。そのような事件が何件もおこっているとは思えないのですが。

そもそも、
<韓国風海苔巻き、キムチラーメン、そして柳美里の小説。多文化主義の生み出した宝物です。>
韓国風海苔巻き、キムチラーメンが日本の文化の宝物でしょうか?
柳美里の小説のどこが宝物なのだろう。「日本の文学がこれでまたひとつ豊かになった」と書いているが、本当であろうか。
「まれにみるバカ女」(宝島社)にはジャーナリストの石井政之氏が柳美里について下記のように書いている。
<柳美里は「小説」と「事実」をいうふたつの顔を、時と場所によて使い分けているようにしか思えない>
P五四

<この裁判(木下注 柳の小説「石に泳ぐ魚」をめぐって)だけが、なぜ最高裁まで行かざるを得なかったのか。小説だから何を書いてもいいだろうという特権意識、小説を書くのか現実を書くのか覚悟のない作風、そして自分の作品をものにできるのなら他者のプライバシーを見世物にしても平気だった柳美里という人間が原因なのである。
司法は「石に泳ぐ魚」という作品を裁いたのではない。柳美里という人間を裁いたのである>
P五九

また、売国奴列伝の柳女史のところで既に一部引用させていただき書きましたが、同じ「まれにみるバカ女」で、呉智英氏は下記のように書いています。
<私は、柳美里が、女であることを強調しようが、朝鮮人であることを立脚しようが、未婚の母であることを題材にして小説を書こうが、そのこと自体は別段批判しない。それは小説家としての選択である。問題なのは、柳がそうした弱者という権力を、意識的あるいは無意識的にふりかざすと、普通なら当然起きるはずの批判も起きなくなることである。
二〇〇七年九月、柳美里のかつてのデビュー作「石に泳ぐ魚」に対する出版差し止めの最高裁判決が出た。
略)
判決後の柳美里のコメントにおかしな言葉があるのだ。
「日本における文芸作品の可能性はもとより、表現の自由を著しく制限するものと言わざるをえず、慚愧にたえません」(『朝日新聞』九月二八日付け)
慚愧って、そういうふうに使うか。>

<一九九七年二月、東京・神田の三省堂で開かれる予定だった柳美里のサイン会が、脅迫電話のため、中止になった。このときのコメントで、柳はこう言っているはずである。「卑屈な行為には屈しない」
柳美里が、「慚愧」「卑屈」を間違えたのは、彼女が朝鮮人だからではない。これらの漢語は、日本語も朝鮮語も基本的に同じである。
略)
サイン中止事件は、右翼もどきの愉快犯の男のいやがらせ、というのが真相らしい。この男は、事件の前にも、柳美里がエッセイを書いている「週刊朝日」に抗議の電話をしているという。
柳という姓は、リュウかヤナギにすべきで、朝鮮人が日本人にYu・MiRiという読み方を強制するのはおかしい、と、その男は主張したらしい。柳は、この男の主張は、植民地支配下の創氏改名と同じ不当なものだ、と批判している。(「創」九七年八月号)>
P六〇~六一

朝鮮語読みを日本国民に強制し、それに対して反論されると、「植民地支配下の創氏改名と同じ不当なものだ」と批判するバカ女。
こんな女性の作品を<日本人は、柳美里さんの作品というすばらしい宝物を、日本文化のひとつとして持つことができた>といっている雁屋哲氏。

あと、朝日新聞さへ吉田清治の朝鮮人強制連行をウソと認めたが、「美味しんぼ」二十二巻には下記のように書かれている。

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以下引用
<日本語、出来るんですか。
五〇代半ば以上の韓国人は、日本語話せますよ。
学校では韓国語を禁じられ、日本語を強制的に勉強させられたんだから。
そ・・・・そうでしたか。
日本は第二次世界大戦に負けるまでの三六年間、朝鮮、韓国を支配していて・・・
略)

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強制連行で日本の高知県に連れて行かされて働かされていた私が、日本の敗戦後帰って来た時には、彼女はもう・・・
強制連行ってなんですか?
強制連行を知らないのかい・・・・
え・・・・・・
当時の日本政府は、朝鮮、韓国人を働かせるために、強制的に日本に連行したんだよ。
まあ・・・・
日本に住む朝鮮、韓国人の数は、一九一一年には三千に満たなかったのに、一九四五年の敗戦時には二三〇万をこえている。
戦争を始めた日本は、労働力が不足したので、朝鮮、韓国人を強制連行したんです。
それも普通の市民や農民が日常生活を行っているところに、突然警官がやって来て、トラックに乗せて連行したりした。
私自身、工場で働いているところに警官がやって来て、いや応もない、そのまま高知県まで連れて行かれて働かされたんです。

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私、恥ずかしいわ・・・・・
新聞記者のくせに、強制連行も知らなかったなんて・・・・
きみだけじゃないよ、今の日本の若い人のほとんどがそうさ。
だって、学校では教わらなかったもの、強制連行なんて・・・・
韓国では誰でも知っていることです。
・・・・・

強制連行よりもっとひどいことを、日本は朝鮮、韓国に対してたくさんしているよ。
どうして学校で教えないの?
自分たちの過去の過ちを子供に教えることの出来ない大人って、最低の卑怯者じゃないの。
日本人が過去に犯した過ちを知らないのは、世界中で日本人だけだなんて・・・・
あの老人、俺たち日本人をもっと罵ってもよかったのに・・・・
それなのにあんなに淡々と冷静に・・・・・
過去を忘れる訳にはいきません。
だが人間は、現在と未来に生きるのです。
そうだ。日本と韓国とが、互いに尊敬し合える関係をつくらなきゃあな・・・>
引用終わり P一四六~一五二

この漫画は一九八九年に出版されているが、
<それも普通の市民や農民が日常生活を行っているところに、突然警官がやって来て、トラックに乗せて連行したりした。私自身、工場で働いているところに警官がやって来て、いや応もない、そのまま高知県まで連れて行かれて働かされたんです。>
という個所は、おそらくあの職業詐欺師である吉田清治の「私の戦争犯罪 朝鮮人強制連行」(1983年刊 三一書房)をベースにして書いているとおもわれます。

しかし、
<どうして学校で教えないの?自分たちの過去の過ちを子供に教えることの出来ない大人って、最低の卑怯者じゃないの。日本人が過去に犯した過ちを知らないのは、世界中で日本人だけだなんて・・・・>
というくだりは雁屋哲氏の偏った知識による考え方を良く現しています。

<あの老人、俺たち日本人をもっと罵ってもよかったのに・・・それなのにあんなに淡々と冷静に・・・・・。過去を忘れる訳にはいきません。
だが人間は、現在と未来に生きるのです。>
って個所は洒落ですか。

雁屋氏は「強制連行よりもっとひどいことを、日本は朝鮮、韓国に対してたくさんしている」と主人公の口から語らせているが、我が国が朝鮮人にしたウソの強制連行よりももっとひどいこととはいったいなんであろうか。

あほらし

バンブーさん来店。
二名様来店。
二名様来店。

今日は飲まずにさっさと帰る。
サルでもエビでもない。