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プロ野球名球会という虚像

文責はすべて、酒たまねぎや店主の木下隆義にございます


平成19年9月1日土曜日晴れ
 今日、インターネットのニュースで<広島前田智が男泣きの2000安打>というニュースがあった。プロ野球において、二〇〇〇本も打つことは素晴らしいことだし、本人も男泣きもするだろう。ただ、二〇〇〇本安打、二〇〇勝、そして、後で二五〇セーブの条件を満たして入会が「許される」名球会。どうなのでしょう。

 よく言われている通り、「昭和」生まれの野球選手しか入れないために、一六四六試合で史上初の二〇〇〇本安打達成の川上哲治も一九二〇年、大正9年生まれのため門前払い。(ちなみに名球会会長の金田正一は一九三三年、昭和8年生まれ)他の二〇〇〇本安打達成者でこの川上の試合数に勝るのはイチローの一四六五試合だけです。まあ、イチローがそれだけ突出している証明ですが。ちなみに、次が長島茂雄の一七〇八試合です。
 そして、打率三割を一度も越えたことがない二〇〇〇本安打を打っている柴田勲、田中幸雄が入会できるが、歴代一〇位の通算本塁打四七四本の田淵幸一や、通算四七七盗塁の高橋慶彦、犠打世界記録(一一九九)保持者の川相昌弘も入会できない。
 投手の二〇〇勝以上という資格も同じく昭和生まれでないということで、三一〇勝もあげた別所毅彦 、魔球といわれたフォークで二一五勝の杉下茂 も門前払いです。
 二五〇セーブという基準も同じく、救援投手でなかった一九一勝四一セーブの松岡弘、一六五勝四八セーブの佐藤義則。救援投手としても活躍した一四八勝一三八セーブの大野豊、一二八勝一三三セーブの斉藤明夫、一一六勝一三〇セーブの山本和行らの入会は認められていない。
 二〇〇〇奪三振を越えている小野正一(一八四勝二二四四奪三振)、槙原寛己(一五九勝二一一一奪三振)、川口和久(一三九勝二〇九二奪三振)、星野伸之(一七六勝二〇四一奪三振)、松岡弘(一九一勝二〇〇八奪三振)らも入会することが出来ない。
 ミスター完投といわれた斎藤雅樹(四六二登板、一八〇勝一一セーブ、防御率二・七七)の日本記録(三回の沢村賞受賞、三年連続開幕戦完封、一一試合連続完投勝利)も入会できない。
 
 名球会のホームページによると、
http://www.meikyukai.co.jp/member/dasya_fs.htm
以下引用
 
昭和生まれのプロ野球選手とOBで、日米通算の記録が投手は200勝または250セーブ、打者が2000本安打以上が参加資格。「社会の恵まれない人達への還元と日本プロ野球界の底辺拡大に寄与する」ことを目的に1978年(昭和53年)7月24日に発足。
略)
 プロ野球は日本の社会の中で、青少年に対する大きな影響力を持っています。名球会会員が野球を通じて得た経験を社会活動などを通じて青少年の健全な育成に貢献をしていきたいと思っております。
 名球会はプロ野球で功なり名をとげた者の親睦団体にとどまらず、
オリジナル商品の販売やチャリティイベントを開催するなど積極的な社会還元をめざしています。
サイン会、野球教室、講演会、対抗試合と国内外で幅広く活動するのがこの名球会のセールスポイント。このような前向きの姿勢が、日本のプロ野球界をさらに大きく飛躍させる力になることと信じております。
 今日もまた、輝かしい栄光を目標に多くの選手たちが名球会を目指して頑張ってくれることを心より願います。

引用終わり

 名球会グッズの通信販売の訪問販売法に基づく表示ではhttp://www.meikyukai.co.jp/goods/hyoji.htm


事業社名カネダ企画
名球会担当 松元
住所
〒150ー0041
東京都渋谷区神南1ー5ー7 アップルビル3F
現金書留の
送り先
〒150-0041
東京都渋谷区神南1-5-7 アップルビル3F
(株)カネダ企画 名球会通販係
銀行振込の[振込先]
三井住友銀行 渋谷支店 当座 (株)カネダ企画


 つまり、名球会とは金田氏の個人事務所「カネダ企画」内にあり、マネージメントもして、グッズの販売手数料も取っているということでしょうか。
 だいたいホームページのどこにも「株式会社日本プロ野球名球会」の正式名称がでていませんが、「株式会社」ってなんざんしょ。
 「社会の恵まれない人達への還元と日本プロ野球界の底辺拡大に寄与すること」を目的に設立されたはずなのに、公益法人でもなく株式会社・・・・

 たしかに、チャリテイイベント開催などが書かれていますが、「オリジナル商品の販売」、「サイン会、野球教室、講演会、対抗試合と国内外で幅広く活動するのがこの名球会のセールスポイント」というのが本音のように思います。

 その事により、プロ野球OBの方の引退後の助けになるのは確かだと思います。しかし、それは金田氏の個人事務所が、プロ野球の名選手を金田氏が作った「名球会」という「栄誉?」で釣ってのオリジナル商品販売。そして、サイン会、野球教室、講演会でのマネージメント。

 つまり、名球会とは金田氏が作った、金田氏の会社が管理する、金田氏の株式会社という組織ということでしょうか。

 引退後のライフワークとして、ボランティアでいろいろ個人的に活動されているプロ野球OBの方も多いと伺います。
 それだけに、よけいに名誉とされるこの「名球会」って違和感ありありです。
 これからは、名球会のブレザーを金田氏が達成した選手に着せるセレモニーが恒例化しているようですが、この時にぜひ

金田氏の『株式会社日本プロ野球名球会』入りおめでとうございます。○○選手。」

と正式名称でアナウンスしてほしものです。


平成23年2月13日日曜日晴れ ○

 野茂英雄氏が「株式会社」プロ野球名球会総会にて爆弾発言という記事がネットにありました。

 元は週刊ポスト二月十八日号の記事らしいですが、

<「名球会は結局、何をするための組織なのか。もっと社会貢献に力を入れるべきではないのか」といった趣旨で口を開いたのだ。>

という内容です。

 随分前に書いた事がありますが、名球会は少し前迄金田正一氏の個人オフィスに事務局がありました。

 其の後クーデター?により現体制になりましたが、今の「名球会」のホームページを見てみると、

 http://www.meikyukai.co.jp/

 講演などについては、

会員によって講演料・講師料が異なりますので、事務局にお問合せ下さい。>

<名球会では野球教室、親善試合、講演会等の様々なイベントの企画や会員の派遣を行っております。企業、公共団体、地方自治体等の方々、お気軽にご相談ください。>

として、下記のように書かれている。

名球会事務局:03-6228-6180

E−MAIL:info@meikyukai.co.jp

たった、これだけである。

現在事務局の所在地はホームページ上にどこにも記されていない。

そして、オンラインショッピングに関して、

特定商取引法に基づく表示として下記のように表示されている。

運営団体 日本プロ野球名球会

販売責任者松本潤一

連絡先  info@meikyukai.co.jp

その他、支払い方法、送料、備考だけである。

特定商取引法に基づく表示とはとネットで調べてみると、

<インターネットを利用して、一般消費者が行う電子商取引は、 「特定商取引に関する法律(昭和51年法律第57号)」第2条第2項の「通信販売」に該当します。 「特定商取引法」ではトラブル防止のため、販売業者に対し販売条件等の表示義務を定めています。(法第11条、省令第8条)>

そして、具体的な記載内容として

<・店舗名 ・販売業者 ・運営統括責任者 ・所在地 ・電話番号 ・FAX ・メールアドレス ・商品代金以外の必要料金 ・申込の有効期限 ・不良品 ・販売数量 ・引渡し期限 ・お支払方法 ・お支払期限

等。>

となっています。

オリジナルTシャツはベースボールマガジン社が扱っている。

(ベースボールマガジン社も、かもしれませんが)

http://bbm-shop.sportsclick.jp/bbmshop02/9.3/33203/-/mother_catalog_num.33200/

が、Tシャツ以外にもこのプロ野球名球会が扱っている品物はサインボールからトスマシン、ライトフライマシンまで幅広く扱っている事になっています。

http://www.meikyukai.co.jp/shopping/index.html

 所在地さへも明らかにできない、しないプロ野球名球会とはなんなのでしょう。

 

<「名球会メンバーの野球教室」 ギャラはひとり50万円>

と週刊ポストに書かれた野球教室については下記のようにホームページで紹介されています、

 

<ドリームベースボール

この事業は、日本プロ野球名球会及び全国野球振興会の会員の元プロ野球選手による開催地チームとの親善試合(ドリーム・ゲーム)、野球教室等を全国各地で行い、もって青少年の健全な育成と長寿社会に対応した明るいまちづくりに責するとともに、これらの事業を通じて宝くじの普及広報を行うものです。

この事業は宝くじの売上金から助成を受けて実施するものです>

だそうです。

設立の目的としてホームページ上には、

<「社会の恵まれない人達への還元と日本プロ野球界の底辺拡大に寄与する」ことを目的に1978年(昭和53年)7月24日に発足。

プロ野球は日本の社会の中で、青少年に対する大きな影響力を持っています。名球会会員が野球を通じて得た経験を社会活動などを通じて青少年の健全な育成に貢献をしていきたいと思っております。

  名球会はプロ野球で功なり名をとげた者の親睦団体にとどまらず、オリジナル商品の販売やチャリティイベントを開催するなど積極的な社会還元をめざしています。 サイン会、野球教室、講演会、対抗試合と国内外で幅広く活動するのがこの名球会のセールスポイント。このような前向きの姿勢が、日本のプロ野球界をさらに大きく飛躍させる力になることと信じております。 今日もまた、輝かしい栄光を目標に多くの選手たちが名球会を目指して頑張ってくれることを心より願います。>

 となっている。

 <「社会の恵まれない人達への還元と日本プロ野球界の底辺拡大に寄与する」ことを目的として、積極的な社会還元をめざしています。>

 これでいいのでしょうか????」

 「名球会は結局、何をするための組織なのか。もっと社会貢献に力を入れるべきではないのか」といった趣旨のことを発言したとされる元大リーグの野茂英雄氏は、我が国の社会人野球チームが現役時代の二〇〇三年に次々に廃部となっていく現状に対し、野球を志す若者に少しでも受け皿を作りたいという理由で、かって所属した新日鐵堺チームがあった大阪府堺市でNOMO ベースボールクラブを設立し、オーナーに就任しています。

 元オリオンズの名投手・村田兆治氏は引退後のライフワークとして、全国の離島を回って少年野球教室を開催している。

 元ドラゴンズの名選手であった谷沢健一氏などは無料野球塾を計画しているようであるから個人としては、それなりに社会貢献を考えている人も多いのでしょうが、「日本名球会」という名前のわりには組織としての活動はあまりにもお粗末過ぎるということではないでしょうか。

 午後より高田馬場にある新宿スポーツセンターへ行く。

 今日は時間もあり、久しぶりに三時間びっちりとやることができました。ただ、少し下半身と有酸素運動のメニューの時間が少なかったので、やはり二日間続けて二回に分けてやる方が上手くメニューを消化できるようです。

 店に寄った後、帰宅。

 風呂に入った後は、部屋でゴロゴロと明るくなるまで本や雑誌を読んで過ごす。翌日起きる時間を考えなくてもよい至福の時。

 酒は飲まず。


 



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