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温家宝の演説

平成19年4月14日土曜日晴れ ×
 中国・温家宝首相「国会演説は称賛を得た」日本テレビNEW24<4/13 15:08>
以下引用
 
来日中の中国・温家宝首相は滞在最終日の13日朝、記者団の取材に初めて応じ、「12日の国会演説は日本国民の称賛を得た」と自賛した。
 温首相は「日本の多くの人が『氷を溶かす旅』の目的は達成されたと言っている」と述べ、今回の訪問に手応えを感じている様子を見せた。
 中国の有力紙「新京報」は「氷は溶け始め、春が戻ることを期待できる」と題した社説を載せ、温首相の訪日が「重要な一里塚としての意味を持つ」と評価している。また、ほかの新聞も日中友好ムードを強調している。

引用終わり
 
 この日の演説は、支那の中央テレビが全土に生中継したそうで、これについて「温首相演説―日本への評価を歓迎する」とした朝日新聞の社説です。
以下引用
 略)
 
とりわけ注目されたのは、中国侵略に対する戦後の日本の態度について、次のように述べたことだ。
 「日本政府と指導者は何回も歴史問題について態度を表明し、侵略を公に認め、被害国に対して深い反省とおわびを表明しました。これを、中国政府と人民は積極的に評価しています」
 
日本が謝罪したことを、これほど明快に評価したことは、画期的なものとして歓迎したい。
 略)
 温首相の発言は、侵略と謝罪をめぐるこうしたわだかまりや論争に区切りをつけたいと両国民に訴えたものだろう。
 また、温首相は「中国の改革開放と近代化建設は日本政府と国民から支持と支援を頂きました。これを中国人民はいつまでも忘れません」と述べた。
 
長年にわたる中国への日本の援助に対し、感謝を述べたに等しい。中国では、こうした事実を初めて聞いた人も多かったに違いない。
 
改革開放への支援を高く評価した背景には、中国が深刻な環境汚染や資源不足に直面し、日本の協力を必要としている事情があるのは間違いない。
 そうだとしても、相手を批判するだけでなく、評価すべきところは評価しようという態度に変わった意味は大きい。
 温首相の訪日に合わせ、中国では日本を客観的に見ようという報道やテレビ番組も増えている。
 一方で、温首相は日本側に注文もつけた。歴史問題で「態度の表明と約束を実際の行動で示されることを心から希望しています」と述べたのは、靖国神社に参拝しないよう安倍首相に改めて求めたものだろう。
 いわれるまでもなく、首相は思慮と分別を見せるべきである。
 安倍首相は年内にも訪中する意向を表明した。相互理解を深めるため、今度は首相が中国から両国民に語りかけてはどうか。

引用終わり
2007年04月13日(金曜日)付朝日新聞社説

そして、毎日新聞の記事です。
以下引用
温家宝首相:国会演説に塩崎官房長官「大変良かった」
 温家宝中国首相が12日行った演説について、塩崎恭久官房長官は同日午前の記者会見で「幅広い話題について積極的な発言があって大変に良かった」と感想を述べた。与党幹部からも「これで氷は完全に解けただろう」(中川秀直自民党幹事長)、「未来志向でいきたいことを鮮明に打ち出した演説」(太田昭宏公明党代表)など前向きな評価が聞かれた。
 演説が行われた衆院本会議場では、議員らの拍手が約10回起き、温首相が日本人の残留孤児に触れ「戦争の苦痛をなめ尽くした中国人が彼らを引き取って、死の危機から救い出し育て上げた」と述べたくだりでは、傍聴席からも大きな拍手が起きた。

毎日新聞 2007年4月12日 12時25分 (最終更新時間 4月12日 12時32分)
引用終わり

 そしてなんの参考にもならないでしょうが、あの池田大作ダイセンセイの聖教新聞に掲載された「オコトバ」です。
以下引用
<本日の総理の国会演説は、歴史的な平和友好の大宣言であられました。
 文豪・魯迅先生が言われるごとく、総理の「真実の声」「至誠の声」「温暖な声」に
多くの人が感動しました。涙を流している人もいました。
 私は、これまで、多くの世界の指導者と会って来ました。
 だれが真実の指導者か。そして、だれが偽りの仮面をかぶった権力者か。民衆の眼は、それをきちんと見分けます。
 総理は真実の民衆の指導者であられる。
 略)
 温総理の名演説をうかがいながら、私は三三年前の周恩来総理との語らいを思い起こしました。
 温総理の論調には、まさに周総理と一致する奥深い歴史観があり、寛大な人間愛があり、率直な言明があり、明晰な展望がありました。
 略)
 ともあれ、貴国の古典「文心荼龍」に、「志があるゆえに、文才が光る。信義があるゆえに、表現が冴える」と讃えられる通りの不滅の名演説でありました。 
 二一世紀の貴国と日本が進むべき「友情と協力」の大道が晴れ晴れと開かれ、明確に示されました。>

引用終わり
聖教新聞平成一九年四月一四日掲載

この演説に対して、「中国首相の国会での大演説」と題した西村慎吾議員のメルマガです。
以下引用
略)
 温総理の演説原稿が配布されていないので、正確にしゃべった通りをたどることは出来ないが、概略以下の通り構成された演説であった。
 まず、日中の歴史を述べる。
 稲作栽培、養蚕技術、仏教、漢字、絵画、芸術文化など日本にある全ては、中国から移ったものであると述べ、鑑真和上の日本渡航の苦労や、安倍仲麻呂と李白や王維との交際と欠А使遣唐使の派遣などの日中友好の歴史を回顧した。
 次に、日本の侵略戦争は中国人民に大きな悲劇をもたらしたが、中国人は戦後には仇を忘れて多くの日本人を祖国に帰還させ、置き去りにされた孤児を育てた。
 しかし、この日本の中国侵略は、一部の軍国主義者がしたことであり、日本人民は中国人民と共に、日本軍国主義者の被害者なのだと述べ、この歴史の教訓を日本が態度で示すか見守りたいと念を押した。
 そのうえで、中国は侵略の被害から立ちあがり努力して世界が注目する発展を遂げてきたが、人口が多くて未だ発展途上国であるから、日中協力が必要である旨を述べた。
 そして、中国は一貫して平和を愛し人民の幸せの為に大いにがんばってきたので、これからも日中友好を促進しようと締め括った。

 演説態度は、堂々としており、やはり中国人だと思うと共に、要所要所で、演説を止め、自ら拍手して、会場の拍手を促す。すると会場から大きな拍手が起る。こういう場面が、演説中、十回以上あった。つまり、我が国衆議院本会議場は、よく映像で観ることがある共産国家の「人民大会堂」的雰囲気を漂わせたのである。
 
 
ところで、この時の衆議院本会議場には、日中両国人民のもつ文明・文化の形が見事に現われていた。
 即ち、集まった我が国の衆参議員は、日本人として来日した中国首脳に歓迎の意を表する場と心得ており、この儀式においては歓迎の姿を示すのが礼儀であるから、拍手する場面を探して真実素直に「和」を作り上げようとしていた。
 他方、多数の随員とともに本会議場に入った温首相は、その「和」の雰囲気に乗った上で、堂々とにこやかに実態と正反対のことを得意げに演説していた。ここまで、うそを堂々と言えるということは、中国人の貴重な政治的資質及び才能であると思う。


 日本人は、一つの古語や教訓がある民族に伝わっている時、その教訓通りにその民族が身を処してきた証であると受けとめる。したがって、例えば論語を始めとする四書五経の教えが中国にあるので、中国人は立派だと思いがちである。
 しかし、日本人とは反対の捉え方がある。
 つまり、そういう教えが伝わってきたのは、まさにその教えと正反対の社会であるからだという捉え方である。現実には無いのであるから、せめて書物の世界だけでも在るようにしているに過ぎないと考えれば、中国政治の説明がつくのである。中国の近現代の政治特に共産中国の政治に、仁・義・礼・忠・信などの要素を見つけられるであろうか。これらは、全く無い。したがって、共産中国においてもこれらの教訓が伝えられているのである。これが中国である。
 したがって、温首相が演説の中で、中国の教訓に満ちた古語を引用した時、魯迅の「狂人日記」の最後の一節を思い起こした。即ち、中国では、それらの美しい教訓に満ちた文章の行間には、「人を食う」という文字が書いてある、と魯迅は締め括っていたのである。

 さて、
チベットやウイグルを侵略して人民を殺戮しつつ、核ミサイルの増強を続けながら平和を愛すると述べ、尖閣諸島を勝手に中国の領土と主張し、反日教育を続け、我が国の国連常任理事國入りに猛烈に反対しながら日中友好を呼びかける大演説に、拍手はあった。
 しかしこれは、日本人が日本人的に対処しただけであって、これをもって、今までのパターン通り、中日友好で実利がついてくると思うならば、大きな誤算となるであろう。

引用終わり                            
西村慎吾議員のメルマガNo.279平成19年 4月12日(木)より

 まともな感覚の記事がどれであるか。国会演説なのに演説原稿も配布されずにおこなわれ、案の定、「日本は戦後平和発展の道を選び、世界の主要な経済大国と重要な影響力を持つ国際社会の一員となりました。中国人民は日本人民が 引き続きこの平和発展の道を歩んでいくことを支持します」と言う部分を読み飛ばした。これは支那全土に生中継されている事を想定しての行動でしょう。
ネット上には下記のような事も書かれている。
「私は中国語がわかるのですが、
演説では、日本人と呼び捨てにして、かなり高圧的な命令口調でしたよ。
しかも、日本人は台湾を中国と認るようにと命令までしてましたよ。
多くの日本人はテレビの字幕しかみてないから、そんなこと知らないと思います。
これって一国の国会でする演説内容ではないし、中国の属国が日本だという態度で国際儀礼上も大変に失礼ですよね。 」


それに対して、四月一三日の産経新聞に掲載された各政治家の言葉です。
中川秀直」自民党幹事長
 「対日重視の決意がひしひしと伝わる歴史的名演説だ。略)
終戦時の中国人民の恨みを越えた人道精神を強調したことも中国指導部の歴史問題への姿勢を示すものだ。略)
まさに氷がとけた旅じゃあないか」

二階俊博自民党国対委員長
「日中の良い関係を持続していく跳躍台にしたいとの気持ちが表れた歴史的な演説だ。ほとばしる情熱があった。略)
『歴史を忘れないでください』というのは当然で、我々は忘れてはならない。凝り固まった考えではいつまでも交わる事はない」

山崎拓元自民党副総裁
「名前のとおり温かい論調で『風は吹けども山は動かなず』と述べた。略)
村山談話を引用し、『行動で示せ』と言った事は、靖国問題への中国の考えを示したと受け止めるべきだ」

加藤紘一元自民党幹事長
「注意深くビシッと歴史問題を話したな。先の戦争は侵略行為だったという認識を述べ、それは一部の軍国主義者によるものだったと。ある意味では安部晋三首相が就任前に語っていた歴史観と正反対のことを遠慮なく述べた。今の安部首相は方針変更してだいぶ良くなったが、まだ固まっていないので念を入れた感じだ。練りに練った演説だ」

鳩山由紀夫民主幹事長
「日中関係がよりよい方向に進んでいく事が期待できる。歴史問題でかなり長い話をし、実際の行動を求めたことを政府はきちんと受け止める度量を持つべきだ」

太田昭宏公明代表
「中国の基本的な考え方を率直に表現され、日中関係が極めて重要であることを日中両国民に訴えたよい演説だ。歴史問題では恨みではなく戦後の日本の営みを評価し、未来指向を打ち出した」

 中川秀直、二階俊博、山崎拓、加藤紘一、鳩山由紀夫、太田昭宏などの各国会議員のこの演説に対する認識で、この各議員がいかにアホウかがよくわかります。