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防腐剤
                       

 酒を飲んで頭が痛くなるのは、防腐剤のせいだとかいまだに言っている人を結構みかけますが、とんでも噴飯、ハップン、歩いて十分。たしかに昭和四十年代初めごろにはサリチル酸がつかわれていたそうですが、昭和四十四年に使用が自粛され昭和四十八年からは酒税法上使用禁止となり、その後昭和五十年より食品衛生上からも使用禁止となったそうですので、もし今の酒を飲んで頭が痛くなるのは飲み過ぎか、やっぱり悪い酒を飲んでいるからでしょう。どちらにしても、入ってもいない防腐剤のせいではありません。


精白率と精米率
                       

 お米を精米する事を、我々が普通に食べるお米は米を搗く(つく)といいますが、お酒に使うお米は米を磨くといいます。これは文字どおり数十パーセントも米ヌカとして磨いて残りのお米で仕込む為です。お米の外側にはタンパク質や脂肪分などの諸成分が多く酵母や麹かびの栄養源になりやすく、その為過度の増殖をまねき、雑味などの好ましく無い風味などがつきやすくなるそうです。雑味の無い酒にはお米の中心部分である、でんぷん質の心白の部分で仕込む事が大切になってきます。
 精白率はぬかの歩合、精米率はお米の歩合で普通は精米率の方が使用されています。
精白率40%とは40%をヌカにして残り60%で仕込んだ酒ということになります。つまりギリギリ吟譲表示ができる酒ということですが、これが同じ40%でも精米率40%とは40%まで磨いた米で(ヌカは60%)仕込んだ酒ということになります。つまり堂々たる大吟譲(または純米大吟醸)になります
精米歩合は高い(数値が低いほど)お米を磨いた事になります。

では精米率40%のお酒と35%のお酒では35%の方が美味しいかというと、これが、ギッチョン、必ずしもそうとも限りません。まず蔵元さんによりますし、同じ蔵元さんでも、年により違います。ですからこういった表示は参考までにとどめておいて、とりあえず飲んで判断されるほうが懸命かと思います。精米率23%(ワオーという感じ)や28%なのにまずいまずいとっても不味い酒もあることですし・・・・・・・。

削ったヌカは真っ白だそうですので、我々がイメージする漬け物に使うヌカとはずいぶんと違うそうです。(あたりまえ?)ちなみにそのヌカはせんべいやアラレの原料となるそうです。

酒の銘柄に合わせて酒器を作る?
                        

 関西の方に○○○ミュージアムとかいう飲み屋さんがあります。三百種類の銘柄が飲めるそうです。でもどうやって口の開けた酒を管理しているかは知りません。この店の店主は、陶芸作家さんにそれぞれいろんな銘柄の酒をのんでもらい(たとえば義侠とか磯自慢とか)、その酒に一番あった酒器を焼いてもらい、それぞれの酒を飲みながら焼き物を購入できる展示会みたいなのをやっていますが、例のキキザケシと同じで無理があります。どうして銘柄によって酒器を変えるのかわかりません。そんなに違いますか、違いませんよね。たとえば義侠と磯自慢のようにタイプの違う酒でも、器による差などそんなにありますか?。ないでしょう。酒器により好きな酒器と嫌いな酒器、飲みやすい酒器とそうで無い酒器などはありますが、銘柄により酒器を選ぶなどは、これも、キキザケシと同じでうそとハッタリの世界です。そんな展示会に行くあほうも多いのです。せめて、酒の種類(吟譲、古酒など)によって器を変えるなどといっている連中のほうが、まだましです。

バキュバンの功罪
                   

 ワインの飲み残しなどを保存するのに、瓶の中の空気を抜くゴム製の機具が売られています。あの機具により約70%程度の空気が抜けるそうですので、確かにワインなどをある程度保存するにはいいのでしょうが、それに頼ってしまっている店をよく見かけます。日本酒等の場合大切なのは、今出している酒がどういう状態でお客さまが飲んでいるかであって、その事を店が把握していないのに、ただバキュバンで空気を抜いたから、管理は万全と思っているアホな店が多いです。先日も新宿で飲みに寄った店で一杯飲む度にバキュバンで空気を抜くのですが、生ヒネしている酒を空気を抜いてもだめだちゅうのに、その酒が今どんな状態かの方が大切なのに、冷蔵庫に入れる事とバキュバンすることで自己満足してしまっている客と店主でした。そんな事するひまがあれば、少し飲んでみればいいのにと思います。でも飲んでもわからん飲み屋の親父も多いですけど・・・・・
 

ちなみに当店と親しくしていただいている蔵元さんでバキュバンをよいといっている蔵元さんはありません。

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