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戦史の教訓と政治屋小沢一郎


平成21年2月26日木曜日くもりのち雨

 先の大戦においてああして「たら」、こうして「れば」という話がいっぱいあります。もちろん、そういう事が可能であれば、負け戦などないわけです

しかし、なぜ、我が国は大東亜戦争に負けたか。その原因のひとつでも戦史に学び克服することが大切ではないでしょうか。

 小室直樹氏は次のように書いています。

<日本海軍の先生はイギリス海軍であるが、アメリカ海軍からもいろいろ学んだ。が、絶対に学ばなかったことは「歴史に学べ」ということである。

 略)

 無理を承知で、日本海軍が戦史研究を重んじたとすれば・・・。第一次世界大戦史に至って、戦慄していたことであろう。揺るぎなき制海権を独占する英国が、Uボートによって敗北寸前にまで追い込まれた!これこそ、島国帝国の宿命ではないのか。

 日本海軍は、米艦隊撃滅のため全力を挙げて研究してきた。しかし、米艦隊全滅後に何をするべきか、ほんの少しも研究しないのであった。あたかも東大一直線の受験生が、東大合格後のことについて少しも考えてみないように。

略)

 日米戦争に勝つためには、少なくとも負けないためには、対潜水艦対策こそ鍵である。ここに思い至った海軍軍人はいなかった。>

「大東亜戦争ここに甦る」(小室直樹 クレスト社 平成七年刊)p二五二

 つまり、島国である我が国にとってシーレーンこそ命綱である。このシーレーンを守るという考えがあれば、軍縮会議により戦艦、重巡などが制約されたが、制約外での軍備を充実させようとしなかった。護衛艦隊においては開戦後にやっと第一海上護衛艦隊(十七隻)、第二海上護衛艦隊(三隻)がつくられた。しかし、アメリカは戦前にすでに空母一隻を含む二八〇隻の護衛艦隊を持っていた。

(「大東亜戦争ここに甦る」p二五六)

 シーレーンが我が国の命綱というのは現在においても同じである。そのシーレーンを守るための戦略というものが我が国には欠落している。

 今現在に於いても、歴史に学んでいないのは同じです。

  三野正洋氏は著書「続 日本軍の小失敗の研究」(光人社 平成八年刊)において、現在の我が国の自衛隊のシーレーン防衛について下記のように書いています。

<(一)船団護衛の訓練を全く行なっていないこと。

 略) 単独航行の大型船が攻撃されやすい状況は、第一次世界大戦、第二次世界大戦ばかりでなく、千九百八十〜八十八年のイラン・イラク戦争のさいにも、嫌というほど確認されている。

 数隻、あるいは数十隻の船舶は、航空機、艦艇の護衛を受けながら、なるべく紛争地帯を避け、目的の港を目指す。憲法上の制約から、相手基地を攻撃できない海上自衛隊としては、あくまで降り注ぐ火の粉のみを払いのけ、船団を守らなくてはならない。

 さて、これからが問題である。

 海自の護衛艦隊は、一度でも、「複数の商船を使った本格的な船団護衛訓練」を実施した事があったろうか。

 略

 戦争が終わって五十年もたっている戦訓を例にあげるのは、あまりに古い、とする意見もあろう。

 しかし、太平洋戦争の敗因のひとつは、アジアから我が国へのシーレーンを、海軍が守りきれなかった点にあった。

 それでは先にも触れたイラン・イラク戦争の場合はどのような状況であったのだろうか。

 まず日本が、この戦域であったペルシャ湾から全消費量の四十一%にあたる原油、石油を購入している事実を最初に確認しておきたい。

 この海域において、戦争が続いた一九八〇年からの八年間に、当事国とは無関係の国々のタンカー五百四十六隻がなんらかの被害を受け、その乗組員三百三十三人が死傷、三百十七人が負傷している。

 このうち十九隻が我が国のタンカーであり、日本人二人が死亡、七名が傷を負った。加えてイラン・イラクに拿捕された民間船が七十三隻にのぼっている。

 そのほとんどは解放されず、それぞれの港において朽ち果てるまま留め置かれたのであった。

 略) > 

「続 日本軍の小失敗の研究」(三野正洋 光人社 平成八年刊)p二五七〜二六一

 最近でも、日本郵船の超大型タンカー「TAKASUZU」(高鈴、二十八万トン)が、二〇〇四年四月二十四日、中東からのシーレーンで、テロ攻撃を受けた。この時の自爆テロで、タンカーは船体を銃弾でえぐられ、鉄製ドアが吹き飛ばされただけで済んだ。しかし、この自爆テロで、多国籍軍のうち米海軍兵二人と沿岸警備隊員一人が死亡した。 これについての産經新聞からの一部引用です。

 <日本は法的な制約から、ペルシャ湾の「戦闘海域」に海上自衛隊の艦船を出せない。そこで海自はより安全な青色のインド洋上に補給艦などを派遣し、多国籍軍に給油活動している。海自艦が直接的に海上テロを排除できないためにタンカーを守るのは他国依存にならざるを得ない。  その根拠となるのがテロ対策特別措置法だ。それさえ野党は、「日本の安全に関係ない所への部隊派遣はできない」と延長に反対した。  そのために、一時、海自艦は撤退を余儀なくされた。  英国の作家、ジョージ・オーウェルはこうした安全保障の盲点を半世紀以上も前に述べている。「平和主義者。彼らが暴力を“放棄”できるのは、他の人間が彼らに代わって暴力を行使してくれるからだ」(『オーウェル評論集』岩波文庫)

 多国籍軍に陸上部隊や艦船を送っている各国には、日本のテロ特措法が政局の「人質」にとられたとしか映っていない。米誌ニューズウィーク最新号は「無責任政治に国外から大ブーイング」と皮肉っている。少なくとも米国には、「安全保障をめぐる党利党略は水際でとどめよ」という伝統がある。共和党も民主党も、一朝有事には自国を守ることを優先して決定的な対立を避けるのだ。  それが君子のならいというものである。まして「高鈴」事件のように、米国など多国籍軍の犠牲のうえに日本経済が支えられていることを忘れては信義にもとる。>

 平成十九年九月二十七日に産經新聞に掲載された湯浅博氏の記事の一部を引用させていただきました。

 現在も我が国は資源がなく、輸入に頼るしかない。しかるに、その生命線を守るための法整備さえも十分にできないでいる。ソマリア沖の海賊対策に派遣するための自衛隊についてもそうである。

ましてや、民主党は共闘を考えている社民党が自衛艦海外派遣を反対しているために、法整備に反対している。つまり、民主党は我が国の国益ではなく、政権、党利のための反対である。まさに、政治屋小沢一郎の面目躍如です。

 昨日夕方痛かった肩の痛みはあまり無くなったが、背中、肩の付け根などが痛い。

 メチャ暇で、今年初めてのオチャピーがと思ったら、一名様来店。でも、なんだか間違ってご来店いただいたようで、すぐにお帰りになる。

 その後、Sくん、送別会ということで十名様という大勢さまで来店。今日は、ガランチョだっただけに大助かり。

 今日は飲みそびれ、営業終了後も飲みに行く気になれずに、さっさと帰る。



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