中田英寿提案の「日本酒セラー」開発についての一考察

1月13日水曜日晴れ△
下記のようなニュースがネットにありました。
以下引用
<中田英寿提案の「日本酒セラー」開発 250ヶ所以上の酒蔵訪問で得たアイディアを形に
オリコン 1月13日(水)20時58分配信

元サッカー日本代表の中田英寿氏が13日、東京・草月会館で行われた『日本酒セラー開発プロジェクト』記者発表会に登場した。全国250ヶ所以上の酒蔵に足を運び、世界各地で日本酒バーを開くなど、日本酒普及に尽力している中田氏は、他の酒と比べて管理が難しい日本酒を最適な状態で徹底管理できる「日本酒セラー」の必要性を感じていたそうで、日本酒造り、デザイン、モノづくりと、各分野のスペシャリストを見渡しながら「(今回のプロジェクトで)最高の製品をつくり、世界に伝えていくことが、日本の文化をいい状態できちんと伝えていくことだと思います」と意気込んだ。

今回のプロジェクトは、製造業求人サイト「e仕事」が中田氏と立ち上げた日本文化再発見プロジェクト「モノづくりニッポン e仕事×ReVALUE NIPPON」プロジェクト第3弾として行われるもの。日研トータルソーシングの清水浩二氏は、今回、日本酒セラーを開発することで「日本酒の最適な熟成保存ができるようになれば、日本酒を世界にもっと広められる」と中田氏の企画に賛同を表明した。

発表会では、静岡県の磯自慢酒造社長・寺岡洋司氏と、高木酒造15代目の高木顕統氏がここ30年ほどで高級な日本酒が市場に出回るようになり、海外でもブームが起こりつつある一方で、美味しい日本酒ほど温度や湿度の管理が難しく、どうしても流通の過程や保存の段階で劣化してしまうため、本来の魅力を発揮することができていないという実情を解説。その違いを確かめるため、壇上で「常温保存」「適温保存」の同じ銘柄の日本酒飲み比べが行われた。中田氏は「常温保存」を口にしたとたん「まずいっ!」と即座に反応。日本酒セラーのデザインを手掛ける「nendo」代表の佐藤オオキ氏と顔を見合わせながら、「適温保存」の大切さをかみしめていた。

デザインに関して中田氏は「世界で受け入れられる、だけど日本を感じさせるデザイン」とリクエストしたそうで、佐藤氏は「難しかったです…」としつつも、「単に工業製品を売ろう、お酒を売ろう、というだけでなく、文化として発信することを考えました」と、早速デザイン案を披露。寝かせて収納するワインセラーと違い、3段に日本酒の瓶を立てて収納するデザインとなっており、寺岡氏からは「寝かせるのは保存方法として良くないので、立てるデザインは良いと思う」とお墨付きをもらったが、中田氏は「世界に発信するなら、ワインセラーとしての機能もあったほうがいい」と提案するなど、クリエイティブな発想に溢れた発表会となった。

なお、プロジェクト始動にあたって、新製品の開発を体験し、世界に向けてPRするソーシャルインターンを募集。また、発足に合わせて、1月13日(水)~15(金)の3日間、日本酒の温度管理がいかに重要か、実際にテイスティングすることで知ってもらう「日本酒ラボ」を草月会館にオープンする。>

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160113-00010003-oricv-ent

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このニュースについて、私なりに思ったことを書いてみたい。
予定デザインを見ると、一枚扉になっている。一枚扉開きだと前にデッドスペースが大きく出ることをわかっていてデザインしているのだろうか。あと、開けるたびに中の温度変化がでかい。だから、昔は一枚扉であったフォルスターのロングフレッシュは今は観音開きになってるのだが、そのあたりどう考えてるのか。所詮カッコ優先か?

「適温保存」という単語が頻繁に出てくるが、ワインでもそうですが、この適温保存という単語をどう意味で使っているのか。最初に「日本酒セラーを開発することで日本酒の最適な熟成保存」と「最適な熟成保存」いう言葉を使っているので、当然、酒を熟成させることを念頭に置いてのセラーということになるが、具体的な「最適な熟成保存」とは何度がいいのかは書いてない。私の知っている限りは、日本酒の熟成に向いている温度というのは理論的には確立されてないはずだが、その日本酒の熟成についての適温というものを中田氏自身どのように考えているのであろうか。

私程度の知識でも、低温だと熟成が緩やかになるだろうし常温に置いておくと熟成が進むだろうということは経験でも理解出来る。そういった意味では仕入れた状態をなるべく保つという意味で低温保存と言っているのであればわかるが、もし、日本酒の熟成は何度がいいなどと言い切っている人がいれば聞いてみたい。あなたの言うその日本酒の熟成最適温度はどのようにして導き出したものなのか。「何度がいい」などと言われている温度はすべて経験値であり、決して理論値でないはずです。それとも理論的な熟成保存に向いている理想数値が導き出されたのであろうか。

もう一つ気になったのは、<寺岡氏からは「寝かせるのは保存方法として良くないので、立てるデザインは良いと思う」とお墨付きをもらったが、中田氏は「世界に発信するなら、ワインセラーとしての機能もあったほうがいい」と提案する>となっているが、まずワインのコルクのことを除外して、純粋に中のワイン、酒のことで、ボトルをワインは寝かせて、酒は立てる保存状態がいいという違いは何なのか説明できるのだろうか。同じアルコールで、ボトルを立てて保存しておくのがいいのと寝かして保存しておくのがいいのとの違いは?その理論的な裏付けは?ボトルの中の空気との接触面積の違いでそういっているのであろうか。それではワインと酒との違いの説明にはなっていない。

ワインはコルクを湿らせておくためという一応理屈があるが、じゃあ、ワインもスクリューキャップにして立てておいたほうがいいのではとなる。ワインも熟成のためを考えるとコルクにする意味など何もないです。コルクを通して呼吸するなどとほざくアホもいますが、じゃあワインはキャップシールなどないほうがいい。ましてや蝋封などしたら絶対に呼吸などできないからワインは窒息してダメとなるという理屈になる。コルクという百年以上前の技術を今でも使っているおかげで、個体差が出る。寝かせると空気との接触面積が大きくなる?同じボトルの中の空気によりそれほどの差が出ますか?

ぶっちゃけた話、ワイン、日本酒を十年二十年と寝させておいたボトルと立てておいたボトルの熟成の差を実験した方いらっしゃいますか。おられるのであればその結果と理論的裏付けをお教えください。あと、ワインは寝かせて、日本酒は立ててという理論的な根拠。先に書いたように、ワインの場合のコルクについての理由を除いて、純粋に酒として寝かせた方が良いという根拠。スクリューキャップのワインも出ていますが、それもワインは寝かせておいた方が良いというのでしょうか。誰もそういった実験と理論的な裏付けがないのであればそう言い切る根拠はどこにあるのでしょう。

はっきり言って、これらはすべて妄想、思い込みの世界でしょうに。

それを他人に言い切っていいものでしょうか。

ぶっちゃけ、今ある業務用冷蔵庫とどこがちゃうのか!

デザインだけか?

アホらし

まっちゃんHさんと来店。

ドンチャン。
猿でもエビでもない。